海賊

□こんにちは異世界
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「・・・あれ」

私は一体何をしていたのだろう。

記憶の海を泳げば、私はつい先ほど車に跳ねられた事を思い出す。

うっすらとだが蘇る記憶に、私は苦笑した。

「・・・これ、異次元ってこと・・?」

自分の体を見回しながら思わず口に出した言葉。

体が幾分か小さくなってしまっているし、
髪も真っ赤に染まってしまっている。

それに、思い出したこと―――。

「・・・<力>の使い方、ねえ?」

眼下には突然現れた見知らぬ少女に警戒する海軍達。

「そう・・。
ここ、ワンピースなんだね・・・」

両手を広げれば、私の動きに反応し、内に眠る力が湧き出す。

「さあ、逝こうか、永遠の楽園に」




























―――


























海軍を倒し、邪魔をする海賊を倒していたらいつの間にか賞金首。

「ふーん、
『紅い死神』ねえ」

海の上を自身の力の一つ、
リナリー・リーの黒い靴で歩きながら、
自分の手配書を見る。

「つか、五億ベリーって……。
どういうことだよww」

五億って……。

ドラゴンボール並みのインフレ野郎なんじゃない?私。

時間枠的にまだエースが旅立ってすぐぐらいだから、

……ブルマにあったばっかの悟空にいきなり純粋悪なブウが襲いかかる感じ?

ルフィが悟空で私がブウ……。

我ながら酷い存在だww

そんなことを考えながら歩いていると、

目の前に大きな船……ってこれモビー・ディックじゃね?!

と、とりあえず中見てみよう……。

黒い靴を水面に軽く叩きつける。

そして、勢いに乗り、
浮き上がる。

そのまま一回転し、
モビー・ディックの縁に着地すれば
中の人間は臨戦体勢をとる。

うぅ……。
戦うつもりなんてないのに…。
寧ろ仲間に入れてほしいのに…。

「あんた……。
何もんだよい…?」

あ、マルコさんだ。

いっちーボイスが素敵です(*´д`*)

そういえば手配書顔隠れてたな…。

そりゃわかんないね!

「…私は紅い死神。
白ひげ『エドワード・ニューゲート』に話がある」

紅い死神の名前を出した途端皆騒ぎ出す。

んー、私あんま強くないんだけどなー。

「紅い死神だと…?
そんな奴をオヤジに会わすなんて出来るかよい!」

え、駄目なの?
こんなに礼儀正しく言ってるのに?

「第一顔も見せねえ奴にオヤジに会わせるか!」

なんかモブが言ってる。

あー、フード取ってなかったね、うん。

フードを捲り上げ、
眼下の白ひげ海賊団のメンバーを見る。

……あれ、何か皆固まってる。

「……女?」

誰かが呟いた。

男だと思われてたの?
うわー、ショックー。

「グララララ。
息子たちよ、紅い死神をここに呼べ」

特徴的な笑い声。

やっと白ひげさんに会える!

黒い靴を解除しつつ、
縁から降り、白ひげの元へと歩いていく。

呆然とするクルーの横を通り抜け、
羽織っていた黒いフード付きコートを脱ぐ。

うしっ。

父親に仕込まれた日本式の挨拶久しぶりにしてみるか!

椅子にどっかりと座った白ひげを見上げ、
そのまま正座をする。

親指を立てた状態で地面に付け、
真っ直ぐに白ひげの目を見る。

そして、大声で言う。

「私、紅い死神こと千寿千尋は、
エドワード・ニューゲート殿に一つ頼みを申す!!」


久しぶりにやるなあこれ…ww

「言ってみろ!」

笑顔の白ひげ。

その目には深い愛情と、堅い決意が宿っている。

うん、やっぱり大好きだ、この人!

「……私を!
この白ひげ海賊団に入れてください!!」








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