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□「シロガネ山に行ってくる」
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「いってきまーす」


自身の相棒の一匹、ゴルーグのビートに乗り、
眼下にいる二人に声をかける。


「いってらっしゃいまし!」

「すぐ帰ってきてねー!」

「善処しまーす」


サブウェイマスターの証であるコートをはためかせ、
ビートにいう。


「ビート!
目指すはカントーのシロガネ山!」

「ルーグ!」


元気よく鳴いたビートは、
勢いよくカントーへと向かった。




































―――
















「今日もこないな、
ピカチュウ」

「ぴか・・・」


赤い帽子を被った青年が、

雪山で一人呟いた。


帽子を深く被り直し、
その場を立ち去ろうとした時。



「君がシロガネ山のレッド?」

「!
・・・誰?」

「僕?
イッシュ地方から来た。
名前はルーク、OK?」


灰色のコートをはためかせた女が、
青年、レッドの前に立っていた。




「イッシュ・・・」

「知ってる?イッシュ」

「知らない。
でも、強いんでしょう?」

「うん、強いよ。
さあ、バトルしようよ。楽しみでしょうがないんだ」


うずうずとした様子で、腰から一個のボールを取り出し、

妖艶な笑みを浮かべた。



レッドは肩に乗ったポケモン、ピカチュウに声をかけ、

ピカチュウは元気よく鳴き、肩から飛び降りバチバチと電気を放った。



そんな一人と一匹を見て、目を細め笑いながら、

大きくしたボールを投げ、ルークは言った。



「ノエル!full speed ahead!」


赤い光を放ち、ボールから現れたのはレッドの知らないポケモン、オノノクス。


知らないポケモンで少し動揺するが、
見た目から判断し、ドラゴンタイプだと決める。



「ピカチュウ、ボルテッカー!」


レッドがいうやいなや、凄まじいスピードでピカチュウは動く。

しかし、それを笑って、ルークはノエルに指示を出した。


「ノエル、地震」


その瞬間、迫るピカチュウをそれ以上のスピードでよけ、

不意をつき、地震で攻撃した。



「!」

「おやあ、これで落ちないとは。
クダリのシビルドン並みだね」



地震が終われば、そこには息絶え絶えのピカチュウ。

ルークは笑いながら、容赦なく命令を出した。



「噛み砕く」


耐え切れなかったピカチュウはそのまま倒れる。

それを見て、レッドは顔を歪め、そして、

楽しそうな色も含ませながら、ピカチュウをボールに戻した。


「ありがとう、ピカチュウ」

「どうやら。
その子、君のリーダーみたいだね?
違う?」

「・・大切な相棒」

「僕もこの子、リーダー。
一番強いよ。ね、ノエル?」


ノエルの頭を撫でながら、

次のポケモンを出すよう促す。



「おいで、カメックス」


次に出たのはカメックス。

大きな巨体が、地面を揺らし、

やる気があるというように、主人のレッドを見た。


「・・カメックス、吹雪!」

「あ」

カメックスの吹雪は、霰により、いとも簡単にノエルに直撃する。

だが。


「ふうー、
あぶないー。これは後二発くらい食らったら危ないかな?」


ぶんぶんと首を振り、次の指示を待つノエル。

ルークはそのまま指をカメックスに向け、

言う。


「ノエル!逆鱗――――」












































「オノノクス、逆鱗」




目の前のポケモンが倒れ、

挑戦者が悔しそうに目の前から消える。


ここはスーパーシングルトレイン。

たった今、42戦勝ち抜いたトレーナーがノボリのポケモンにより、

倒れたところだった。


オノノクスをボールに戻すと、

シートに座り込み、上を見上げる。



「・・ルークは今頃。
レッドと対決を・・」

「ノボリーーー!」



バンッ!と大きな音を立てて、トレインの扉が開く。

そこには自分の双子の弟、クダリの姿。



「あら。
どうしました?クダリ」

「どーしたもこーしたも!
スーパーマルチトレイン!人来た!
トウヤとトウコ!」

「!
わかりました、すぐ行きます」


クダリに呼ばれ、革靴の音を響かせて
トレインを出、そのままの勢いでスーパーマルチトレインへ乗り込む。




そして。






「おっ、おまっ、しておりましたっ・・・
がふっ・・・」

「・・・・あの、クダリさん。
ノボリさん、どうしたの?」

「ノボリが遅いから僕が引っ張ってきた!
そしたらノボリ、疲れちゃったみたい!」

「・・・・なるほど」


双子vs双子。

バトルが始まろうとしたところで。




prrrrr!


「あ、ぼくの」

「ちょっ、仕事中でございますよ?!
何ライブキャスターつけてるんですか!」

「え、だってルークからの連絡くるとおも「それならよろしいでございまし。
で、相手は誰ですか?」

「ルーク」

「さっさと繋ぎなさいこのお馬鹿!」













「「(シスコンにもほどがあるだろこの双子・・・・)」」






放置されたトウトウは心の中で思った。










































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