好きしょ【空色の花】

□その他空受小説
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 ないしょのデート

「なぁなぁ先輩っ、すげーキレーな貝!」

そう言いながら無邪気な笑顔で泳いで来る市川の手には、手の平サイズの、虹色にキラキラ光るものがあった。

「ホントだー、すげー!これって高くで売れるんじゃねーのか!?」

そのあまりのキレイさに、オレもつい浮かれたことを言ってしまった。
けど、市川は急にニヤーっと笑って。
「これ、向こうに行ったらいっぱい落ちてたぜ」
「え…」
…なんだ…。
そういえばオレ、海水浴場の人気を避けて、岩影になるところで浮輪につかまってプカプカ浮いてるけど。
市川は違うんだよな。

オレの居場所を拠点にして、あっちへ行き、こっちへ行き。
まるで小学生の弟を連れてきてるみたいだ。
「これ、先輩にあげる」
「え、どうしたんだよ?」
急に手を掴まれて、けど驚く暇もなく、手にさっきの貝を握らされた。

「珍しくはないけどキレイじゃん?オレと先輩が、一緒に海に遊びに来た思い出になるかなって思って」
そして、
そのままオレの手を優しく握りしめて、そっと唇を重ねた。

「今日二人で来たの、他のみんなには絶対内緒だかんな?」

「わかってるよ」

オレが笑顔を見せると、市川も、満面の笑みで応えた。


End





〜「ないしょのデート」あとがき〜

目次に(学×空?)と書いてある通り、これは一体何なのかよくわかりません!
けど、夏終わるし(今日は2004年9月28日)、海の話書きたいなって思ったんです。
けど海っつーと、どうしても真空が浮かぶんですよ。
でも、この前に2話連続で真空書いたから、他に海ではしゃぎそうなやつ!と思ったら、頭に浮かんだのは学ちゃんでした(笑)。
それにしてもまとまりのない話でごめんなさいm(__)m
あ、あと、タイトルが恥ずかしくてごめんなさい(笑)。
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