好きしょ【空色の花】

□水空小説
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目だけで見上げると、水都は小さな笑みを浮かべている。
全て受け入れろ、という目をして。
短く視線を交わしてから間もなく、水都はオレの口の中に熱いものを勢いよく吐き出した。
水都のものが抜き取られる時も、オレはそれを決して零さないように注意して、一滴残さず飲み込んだ。
ぬるぬるしていてあたたかかくて、ノドを通る感覚は何だか不思議な感じで。
「おいしい…、水都の…」
「ちゃんと残さずに飲んだようだな」
満足そうに頷いてもらえると、褒められたみたいで嬉しい。
「今日はお前にもしてやろう。そこに座って脚を開くんだ」
突然水都が指示棒で指したのは、机だった。
水都がいつも、ノートのチェックやテストの採点の時に使っている机。
普段なら、オレが口でした後はすぐに入れて突かれて、水都がイけば終わるのに。
一体どんなことをしてもらえるんだろうと、期待しながら机の上に座る。
ヒヤッとした冷たい感覚がくすぐったい。
「水都…、…して…」
ゆっくり脚を開いて、目の前の水都の目に、オレの恥ずかしい所を全て曝す。
さっきまでの行為と、今見られているということに興奮して、オレはもう充分すぎるほど高ぶっていた。
「いやらしいやつだ、もうこんなにして」
水都はニヤニヤと笑いながら、少し濡れている先端を指示棒で弄ってきた。
「ぁ…っ、あん…」
水都の操る指示棒は、水都の手のように巧みに動いて、オレの興奮を煽る。
だけど、水都の手では出来なくて、指示棒だけに出来ることがあった。
「…っ、ぁあ……っ!?」
先端のくぼみに指示棒の先を押し当てた水都は、それをそのまま押し始めた。
「ゃだ…、水都っ、ムリ…!」
細いものだけど、そんなところに入るとは到底考えられなくて、オレは痛さで目に涙を浮かべながら、必死に訴えかけた。
オレがどんなに反論しても、水都はその手を止めようとはしなかったけど…
目にたまった涙が零れ落ちた瞬間、水都と目が合って。
急に、強く押し付けられていたのが、少し緩められた気がした。
「ぁ…っ、みな、と…っ」
水都が優しくしてくれた…なんて気のせいかもしれないけど、とにかく、無理矢理押し込もうとする動きはなくなった。
だけどかわりに、先っぽをぐりぐりと擦られて、ジンジンしみるような快感がオレを襲った。
指示棒の先端がオレの我慢汁でぬめって、時々滑って違う場所を強く擦る。
「…はぁ…っ、や…そこ、やだァ…っ」
一番弱い所。
水都はわかっていてなぶり続けて、
その後一分も経たないうちに、オレは我慢しきれずに熱いものを放った。
「はぁ…っ、は…」
乱れた呼吸を繰り返しながら、水都の顔を見る。
「お前にはもっと、我慢ということを教えなければいけないな」
いつもいつも、すぐにイッてしまうオレのこと、水都はイヤだったのかな…。
「…でも、水都にされたら気持ち良すぎて、我慢なんか…」
「…これだけでも、か?」
そう言って水都は、また指示棒を使ってオレ自身に触れてきた。
「ゃ…、…水都に触って欲しい」
「駄目だ。そうしたらもっと我慢出来なくなるだろう?」
「ぅう…」
口答え出来ない。
でも、だからって…
オレが口を閉ざしてしまうと、水都はいつもの不敵な笑みを浮かべながら、また棒の先端で撫でたりつついたりし始めた。
「ん…っ、みな、と…」
下半身が熱くなって、もどかしくてどうしようもなくて…
気付けばオレは、さっきよりもっと脚を開いて、僅かに腰を揺らしていた。
「いい眺めだ」
「みなと…」
なんで、触ってくれないの?もっとその手で触れて、感じさせて欲しいのに。
「…見られて興奮しているのか?」
刺激が欲しくてたまらないと訴えかけるそれが、また指示棒で煽られる。
「…ぅ…、あ…っ」
しびれるような感覚が、痛くもあり、気持ち良くもある。
「棒でつつかれたぐらいで、こんなになるとはな」
「だ…って、水都が、いやらしい触り方…っ、ぁあ…」
「羽柴の身体がそういうふうになっているだけだ。どうせ、もっとして欲しいと思っているんだろう?」
思っていた事を言い当てられて、オレは何も言い返せない。
というより、
「ぁ…っ、ぁん…」
気持ち良さに喘ぎ声を上げるばかり。
水都が、オレが望んでることに気付いてくれて、嬉しいのに。
だけど、言わなきゃ…
ちゃんと、水都に抱いてもらいたいから。
「して…、ほしい…、もっとすごいことして、イかせて…っ」
言うだけでもすごく恥ずかしい。
けど水都は、そうやってお願いするオレの声を聞いて、楽しそうに口の端を上げて笑った。
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