零れ落ちる音

□*─[♪]→3話
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やっぱり勘違いじゃなかった。
私とあの人の後ろにはさっき絡んできた不良の先輩が2人倒れている
見たところ瞬殺って感じ。

「何してるの?新入生でしょ」
「えっ!は、はい!!!」

わー!わー!!あの雲雀さんだっ
でも本物は怖いな・・・周りの人とかもしだすオーラが全然違う
それに、怖いくらい格好いい!

「ねぇ、君。何で僕の名前知ってるの?」

ギクリ。
そりゃそうだわ。
見ず知らずの新入生が自分の名前を知っていたら誰だって不審に思う
やっぱ鋭いね、雲雀さん
顔からだらだらと冷や汗が滝のように流れて、俯いて顔をそらす私を怪訝そうな顔で見てくる

「そっ、そりゃっ」

パッといきなり顔を上げて大きな声を出した私にピクリと反応した

「そりゃぁ、並森の秩序を守ってる雲雀、雲雀恭弥さんですよ!?誰もが、皆が知ってますよーっ!!」

有名ですもん!と、付け加えて雲雀さんの顔を見ると納得しきっていない様子
じとーっとつま先から頭のてっぺんまで、穴が開くんじゃないかというくらい見てくる
しばらくしてため息をつき「行っていいよ」と静かに言った
よかった。一応見逃してもらえたみたい

「失礼します」

一言言ってからくるりと回れ右をして学校に進路を戻そうとしたとき
後ろに何かひんやりとした鉄製の硬いものがあることに気づいた
動くに動けない・・・

「今度、買い食いしてるのを見たら咬み殺すよ」
「・・・・・は、い」

よろしいとでも言うかのようにトンファーをスッと退けた
私はそれを合図に一目散に逃げ出した



クラス発表の張り出しを見ると私はどうやら1−A!!
並森トリオや京子ちゃんと一緒のようだ
私ってついてるー!
そこから体育館に向かったけれど、もう入学式は終わってました・・・
何やってんだろ、自分。
すごく行きづらいけれど仕方が無いので入ってみることにしよう。教室に
見つけ出した1−A。そこからは生徒の笑い声や先生の声がする
 確 実 に K Y で す よ ね・・・

ガラリ。

「へっ!?」
「さっきから何をコソコソしてるんだ?早く入りなさい」

教室のほうから入室許可が下りてしまった
こりゃ、入るしかないね!

「す、すみません・・・」

ペコペコしながら中に入って自分の席だと思われる場所にダッシュした。
そんな馬鹿な私をA組は優しく温かく向かい入れてくれた

(私も今日から並森中学1年生!)

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