零れ落ちる音

□*─[♪]→2話
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いざ出陣!!そう意気込んで扉を開け放った
この数日は正直怯えと恐怖から外出が出来なかった
食材が底を突いても生きていた私を誰か褒めてください!!
まぁ、行き道にコンビニでも立ち寄って何か食べたらいいよ。
鍵を閉めてからすぅっと深呼吸
気を引き締めてから足を学校に向けた

「よしっ!行ってきます」

振り返った扉から返事が返ってこないのはすこし寂しかった
そうそう、鍵は玄関に置いてあったんです。律儀に合鍵まであった
並中までの道のりも近くの建物まで詳細に書類に記されていて特に困ることは無かった
でも、一体私をトリップさせたのは誰なんだろう?



予定通り学校に行く前コンビニに立ち寄って肉まんを買った
REBORN!の世界や私の居た世界でも肉まんの味は一緒でちょっと安心
熱い湯気を出している肉まんをほお張りながら足を速めようとしたその時

「最近の1年は生意気だな」
「けけっ!本当だぜ」

可愛そうに先輩に絡まれてる子が後ろに居るみたい・・・
でもこういう時って関わらないのが一番だよね
どんな世界でもそれは一緒のこと。冷たい世の中になったもんだ

「ムシかよ!!」
「根性の座ったヤツだなぁ!!!オイッ」
「!?・・・えっ」

不意に肩を掴まれて後ろに仰け反りそうになるところを踏ん張って、危害を加えてきた相手を見る
か、絡まれてたのって・・・わっ私ー!?
相手はかなり頭にきているみたい・・・
死 亡 フ ラ グ で す ね !!
すっかり逃げ腰の私を仁王立ちして間接を鳴らしながらすごい気迫をまとっている

キャラの1人も拝めずにこんなところで!?
無理!無理無理!!!
掴んでいる手を思いっきり突き飛ばして全力で逃げた。
でも、逃亡も虚しく襟を掴まれてバランスを崩す

「ぅわ、あぁっ!?」

足が絡まりうまく立てなくなって勢いで相手に持たれかかってしまった
ヤバッ
敵に体を預けるなんて・・・!!!
でも、ふわりと香ったその匂いで敵じゃないって分かった

「咬み殺すよ」

その声音は聞き覚えがあった、ずっと遠い遠い人で絶対会えない人だと思ってたあの人

「風紀委員長・・・ひば、り恭弥っ」

(口癖からしてすぐにあの人だと分かったんだけどね)

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