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□急上昇体温
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急上昇体温

エアコンの機会音だけが静かに響き渡る部屋
それは並森中学の一室である応接室
1人は蜂蜜色の柔らかそうな髪の毛の少年
もう1人はつり上がった切れ長の目にさらさらの黒髪
ダメツナと貶されるイジメられっ子、沢田綱吉。
並森最強と恐れられる風紀委員長、雲雀恭弥。
全く立場が逆でまさにイジメの最中なのかと
言われればそういうわけでもない
いたって穏やかな様子だ。
だがツナは少し不満そうな表情をする

「雲雀さん、重いんですけど・・・・」

相手の顔色を伺うように言葉を
選びながら慎重に訴える
それを聞いた相手は涼しい顔だ
最初にソファの上にだらしなく体を投げ出して
横になったのが悪かったのか・・・
ソファに寝転んでいるツナのお腹に雲雀は腰をかけて
相手の表情を楽しんでいるようだ

「あのー・・・・」
「僕は別に平気だよ」

そりゃ上に乗っかっているだけなのだから
あたり前だろ!!なーんて、口が裂けても言えっこない
早くどいてくれないかなぁ・・・
お腹がウェッてなって中身がリバースしそうだ
ツナが青白い顔でいるとスッと重みが消えた
雲雀はやっと上からどき、エアコンのリモコンに手をのばす

「クーラー切ろうか?」
「え、どうして急に・・・?」

ちょっと肌寒いかとは思ったけれど
雲雀さんが気づくくらい顔色悪いのかな、俺
ついさっき退いたはずの雲雀がいつの間にか覆いかぶさってきた
ちょ、顔近いです!!
じっと見てくる瞳から逃れるように視線を彷徨わせる

「わっ!」
「ほら、冷たい。温めてあげようか?」
「え、遠慮しときま、す!!」

片手はツナの冷え切った足を握っている
触り方が妙にエロチックでくすぐったい
体をよじるツナを面白がるように足の裏を揉む
もう片方の手はツナの頬を這いそっと口付けた
甘い吐息が漏れ気づかれないように服の中に手を忍ばせる

「ふっ、ん・・・・ぁん」

頭の隅のほうがじんじんと熱い痺れが襲ってくる
自分の声じゃないようなものが口から出る
恥ずかしい、やめて欲しいと思うのに
やめて欲しくないという欲望が疼く
そんな考えを他所に温もりは離れていった

「えっ・・・」
「何、続けて欲しかったの?」
「いや、そういうわけじゃ・・・!!」

何考えてんだよ俺!!
まだしてて欲しかったなんて変態だ!
恥ずかしくて顔を林檎のように紅くした

「十分温まったみたいだね
 でも・・・・・」

ツナの顔を見て優しく微笑んだが
一瞬で消え去り怪しくなる

「え、ちょ・・・雲雀さん?」
「僕もまだ物足りないな」

(これならクーラー切らなくてよかったかも)
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