時を越えて花束をおくる

□書類整理
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確認してしまった事実。
洗面所にある鏡を見て自分の目を疑った
自分は小さいし童顔だ。そうは思っても
これは、流石に・・・
中学生にしか見えない容姿になっていた
そういえば沢田綱吉のきつかった服も
今じゃジャストフィット。
鏡に映る自分と、身をもって体感した現実で
自分の背が、いや
──年齢が幼くなっていることに気づく
隣に立っていた沢田綱吉が見上げることなく会話していた

「あれ・・・・?フラン縮んだ?」

その発言にイラッときて足を思いっきり踏みつけ2階に引きこもった
痛ーッと叫ぶ声が聞こえたが気にしない、気にしない。



「フラン君少し小さくなった?」

リビングでボーッと空を眺めていたら
そんなことを言われてしまった

「ミーは常にすくすく成長中ですよー」
「それもそうよねぇ」

ふふっと笑った奈々さんはそのまま洗濯物を干しに行った
いつもならここで立ち上がり手伝うのだが
今日はそんな気分になれず呆けていた

「そうだ、フラン君!!
 提案があるんだけどね」

上機嫌で語る奈々に未だしっかりしていないフランは生返事を返す。
だが右から左へ流れていた話をピタリと止めた

「ちょ、今なんて・・・?」
「昨日机の上にこの紙を置いてたでしょ?」

にこにこと笑顔を浮かべた奈々の手には
雲雀がフランに持たせた転入届けの紙が握られている
嫌な汗が一筋頬を流れた。

「もしかして・・・・」
「やっぱり子供は学校に行くべきよっ!」

しっかりと書き込まれたプリントと
沢田綱吉のだと思われる制服を手渡された
仕方なく腕を通していると皮肉なことにぴったりだった
嫌でも痛感する自分の身体。

あぁ、やっぱり縮んでる・・・・



「遅い」
「学校の場所が分かりませんでしたー」
「それでも遅刻には変わりないよ」

応接室に入るとするどい雲雀の視線が飛んできた
痛い痛い。視線が刺さってる
フランから書類を受け取り一通り目を通せば
机の中からクリアファイルを取り出して収めた

「君のクラスは2-Aだから」
「今から行けばいいんですかー?」
「今はもう4時間目だよ。
 中途半端に来られても困るでしょ」
「じゃぁミーはもう帰りますねー」
「何言ってんの?」

「は?」と振り返れば
山積みになった書類を指差される
わっと どぅゆーみーん?

「今日は遅刻の罰として書類整理を手伝ってもらうよ」
「・・・・・・・・あいたたたー、お腹が急にー」
「咬み殺されたい?」

わざとらしい棒読みはかえって雲雀を苛立たせてしまった
はぁ、と盛大にため息をついてから
渡された書類の山に手をつけた

(転入初日は書類整理)

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