With

□フランの最初
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「スクアーロたいちょー。話ってなんですかー?」
「今から沢田綱吉のところに行くぞぉ」
「は?サワダツナヨシって、誰ですかー?」

予想外のフランの発言にスクアーロはこめかみの辺りを押さえてから怒鳴った

「お前ッ、自分の所属してるマフィアのボスくらい知っとけぇ!!!」
「わーうるさいですー。いい加減ボリュームさげやがれ」

さりげなくボソリと吐き捨てる毒舌に未だ慣れないスクアーロ
よくもつい最近会ったばかりの人間にここまで言えるもんだ、と違う意味で感心する

「でも何のために会いに行くんですかー?ミーは別に会いたくないですー」
「そういうなぁ!!幹部の顔は知ってもらわないと困るんでなぁ!!」
「写真でいいじゃないですかー」

うだうだ文句を垂れるフランを引きずって談話室のドアを開ける
その瞬間顔の真横をすり抜けるナイフ
もちろん投げられた先はベルフェゴールの手元。

「う゛ぉおい!!!いきなりなにすんだテメェはぁ!!!」
「スクアーロじゃん。フランは?」
「ここに居ますー」

ひょこりと顔を出したフランにも間髪いれずに投ナイフ
まぁ、それをものともせずに避けるのは数週間での慣れだろう。

「ところでー、気になってたんですけど」
「何がだよ」
「なんで皆さん重装備なんですかー?」

部屋に集まっている幹部や、それ以外の平隊員は手に大きくて物騒なものを持っている
しかもそれをあたり前のようにしているところが恐ろしい。

「俺らがボンゴレのとこに行くときは決まってそーだぜ」
「へー・・・?」

今まで黙っていたザンザスが空のワイン瓶を投げつけてスクアーロに指示を出す

「沢田に電話しろ」
「分かったからいちいち瓶をなげんなぁ!!!」
「そうよぉ、ボス!!掃除するほうの身にもなってぇ」
「ボスに色目を使うな!!!」

あれで色目って、レヴィさん色々終わってますー。

ダイヤルをプッシュしてスクアーロが息を吸い込む

「うお゛ぉ゛ぉ゛い!!!!!」

電話に出た人鼓膜敗れましたねー。
可愛そうですー
次の言葉を喋ろうとした瞬間ザンザスが再び振りかぶる

「よく聞げっ・・・・!!!」

プツ───・・・・・プープープープ・・・・

「電話、切っちゃいましたねー」
「いくぞカスども」
「スクアーロ行くわよぉ〜♪」
「何をもたもたしている!!」
「うっしし!スクアーロ哀れだな」
「・・・・・瓶を投げんなぁぁあああ!!!!!!」

悲痛なスクアーロの叫びをスタートにツナの脱走劇は始まる

(───嫌な予感がする)
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