With
□フランの最初
1ページ/2ページ
「スクアーロたいちょー。話ってなんですかー?」
「今から沢田綱吉のところに行くぞぉ」
「は?サワダツナヨシって、誰ですかー?」
予想外のフランの発言にスクアーロはこめかみの辺りを押さえてから怒鳴った
「お前ッ、自分の所属してるマフィアのボスくらい知っとけぇ!!!」
「わーうるさいですー。いい加減ボリュームさげやがれ」
さりげなくボソリと吐き捨てる毒舌に未だ慣れないスクアーロ
よくもつい最近会ったばかりの人間にここまで言えるもんだ、と違う意味で感心する
「でも何のために会いに行くんですかー?ミーは別に会いたくないですー」
「そういうなぁ!!幹部の顔は知ってもらわないと困るんでなぁ!!」
「写真でいいじゃないですかー」
うだうだ文句を垂れるフランを引きずって談話室のドアを開ける
その瞬間顔の真横をすり抜けるナイフ
もちろん投げられた先はベルフェゴールの手元。
「う゛ぉおい!!!いきなりなにすんだテメェはぁ!!!」
「スクアーロじゃん。フランは?」
「ここに居ますー」
ひょこりと顔を出したフランにも間髪いれずに投ナイフ
まぁ、それをものともせずに避けるのは数週間での慣れだろう。
「ところでー、気になってたんですけど」
「何がだよ」
「なんで皆さん重装備なんですかー?」
部屋に集まっている幹部や、それ以外の平隊員は手に大きくて物騒なものを持っている
しかもそれをあたり前のようにしているところが恐ろしい。
「俺らがボンゴレのとこに行くときは決まってそーだぜ」
「へー・・・?」
今まで黙っていたザンザスが空のワイン瓶を投げつけてスクアーロに指示を出す
「沢田に電話しろ」
「分かったからいちいち瓶をなげんなぁ!!!」
「そうよぉ、ボス!!掃除するほうの身にもなってぇ」
「ボスに色目を使うな!!!」
あれで色目って、レヴィさん色々終わってますー。
ダイヤルをプッシュしてスクアーロが息を吸い込む
「うお゛ぉ゛ぉ゛い!!!!!」
電話に出た人鼓膜敗れましたねー。
可愛そうですー
次の言葉を喋ろうとした瞬間ザンザスが再び振りかぶる
「よく聞げっ・・・・!!!」
プツ───・・・・・プープープープ・・・・
「電話、切っちゃいましたねー」
「いくぞカスども」
「スクアーロ行くわよぉ〜♪」
「何をもたもたしている!!」
「うっしし!スクアーロ哀れだな」
「・・・・・瓶を投げんなぁぁあああ!!!!!!」
悲痛なスクアーロの叫びをスタートにツナの脱走劇は始まる
(───嫌な予感がする)