霧がはれたその先に

□過去回想
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私の両親は病院で働いていた
もちろん父は医師、母は看護士として
厳しいときもあったけど優しくて真剣に患者と向き合う父は評判も良かった
母も気配り上手な性格で患者の些細な変化も見落とさなかったので人気が高かった
そんな二人だから笑顔も耐えなかったけど、事件にも巻き込まれてしまった
救急で運び込まれた1人の男性は右胸から酷い出血だった
治療を任されたのは父だった
患部から摘出されたのは弾丸。
手術は成功して患者も一命を取り留めたけれど
確実に危ないことに関わっていたのは明白だった
周囲は距離をとり入院中接していたのは両親だけ
「一体何をしたんですか?」
なんて冗談ぽく言うことはあったが深くは突っ込まなかった
それなら周りの人たちのように関わらなければよかったんだ
でもほっとくことも出来ない2人はその患者と病室に居たところ

巻 き 込 ま れ て 殺 さ れ た 。

実は駆け落ちだった両親
親戚の連絡先なんて私が知るわけが無い
引き取り手のない私を当時近所に住んでいた沢田家が
しばらく私を預かってくれることとなった
当然殺したやつらが憎かった
あんなに優しかった両親を何で殺したの?って



ある日リボーンとツナが二人だけで真剣な話をしてた
きっと聞いちゃいけないと思って私はリビングに戻ったけど
その内容は早くに分かることとなる。

今まで見たことの無い黒いスーツを着たおじさん達
後ろのほうで気まずそうに顔をそらすツナ
深々と下げられた頭はもうすぐ髪が無くなりそうだった事を覚えている

「こいつらはボンゴレの幹部たちだぞ」

ぴょこんと肩に飛び乗るリボーン

「なんでそんな人たちが私に?」
「お前の両親を巻き込むきっかけを作っちまったのは
 ボンゴレだったんだ」

そりゃ吃驚したよ。
あぁ、だからその日以来ツナがよそよそしかったんだ
って真っ先に思ってた自分にも吃驚した
きっかけだけでしょ?
殺したのはもっと別の悪い人たち
父が治したあの傷を作ったのはおじさんたち
深手を負って運ばれた患者はボンゴレのスパイだったらしく後を追い銃撃した
でも急所を外れて逃げられてしまったが、その後仲間割れをした患者は命を狙われる羽目になった
そして両親も巻き込まれたというわけだ
だからっていま目の前に居るおじさんたちが悪いわけじゃない
うあっぱりあの患者とその仲間がいけないの
取り逃がしたボンゴレに罪があるなんて思わないよ

「頭をあげてくださいっ!!
 全然悪くなんか無いです」

涙を堪えながら私はおじさんたちに頭を下げた

(真相が聞けて、よかった・・・)

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