現代BASARA

□そして天使は飛び立った
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白い天井、白い壁、白いシーツに白い布団

某は8歳からこの病院出たことがない。
今は16歳だから、8年間外に出たことがない。


だから唯一の楽しみといえば、病院の中庭の散歩か、漫画を読むか、たまにくる数少ない友人との会話か、


――コンコン

「Hey、幸村?入るぞ」

ガラッ

「政宗先生!!」

それと、
毎日顔を見せてくれる政宗先生に会うことだ。


「今日の体調は大丈夫か?」

「はい!!今日はいつも以上に元気でござる!!」

「それはよかった」

そういってくしゃくしゃって頭を撫でてくれる。
某は政宗先生に頭を撫でられるのが1番好きでござる!!

まるで今にも尻尾が出てきて振り出しそうな幸村に政宗は実はな、と話し始めた。

「幸村、お前前々から外に行きたいって言ってたよな」

「そうでござるが…
それが…?」

「実は来週の日曜日、外出許可が下りたんだ!!」

驚いた。
だって今まで一度だってこっから出たことなんてなかったでござるから…


「まっ真でござりますか!?政宗先生!?」

「ああ!!」

やった!!久しぶりに病院から出れるでござる!!


「ただし!」

ビクッ!?

「俺同伴だがな」

「…」


…どうしよう
すごく

嬉しい…!!


下を向いて黙ってしまった幸村に
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