始まりの扉

□♪預言に支配されし者たち 五章
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5章 死闘
「港から行きダアトの中で落ち合おう。それまで死ぬなよ」
ヴァンの言った通りダアト港に着いてすぐ走る。ルークとアッシュ、ヴァンとティア、ジェイドとサフィール、アニスとアリエッタ、シンクとラルゴ、ガイとリグレットの組に別れて。
「よし。俺たちはここからだな」
「待てルーク。誰かいる」
アッシュの言葉通り二人がダアトから歩いてくる。
「お前たちか。ルークって名乗る奴は」
「あんたたちの名は?」
アッシュが訊ねる。
「俺はフォレスト。こっちのはクレストって言うんだ」
「勝手に人の名前を教えるな」
静かだが嫌な性格だとアッシュは見抜いた。
「お前らの目的は一体何なんだ」
「モース様の仇。クレスト、行くぞ!」
「命令すんな」
フォレストとクレストは剣を抜く。
「くそ!」
ルークはローレライの鍵を抜く。
「ルーク!クレストとか言う奴は任せたぞ」
アッシュが走りフォレストが追いかける。ルークがクレストの剣を止める。
「お前の相手は俺だ」
「邪魔な奴が!このレプリカ」
「……!」
ルークは軽々飛ばされる。
「あの屑が!」
「よそ見をしてる奴なら油断してても勝てるな」
「ちぃ!」
アッシュはフォレストの剣を飛んで避け、そのまま反撃する。
「崩襲脚!」
フォレストの剣を飛ばし、詠唱に入る。
「氷の刃よ。アイシクルレイン!」
アッシュの譜術がクレストに向けられる。上空の氷の刃をクレストは避ける。
「ルーク!大丈夫か」
「なんとか!」
フォレストは剣を拾い構える。アッシュがルークに警告する。
「かなりのやり手だ。油断するなよ」
「ああ、わかった」
「あんたたち早く終わってくれないか?勝てるわけないからさ」
「その自信がいつまで続くか楽しみだな」
アッシュは少し笑うような感じで言う。
「お前は俺の代わりじゃないんだ。一人の人間として自信を持て」
アッシュはルークにしか聞こえない声で言う。フォレストが走ってくる。
「魔王絶炎煌!」
ルークが迎撃したがフォレストは転がり火を消した。さらに、
「吹き飛びな。紅蓮襲撃!」
アッシュが追い討ちをかけるがフォレストは高く跳躍する。
「鳳凰天駆!」
フォレストが鳳凰のように突っ込んでくる。アッシュは烈破掌を地面に出し飛ぶ。ルークは後退する。
「俺を忘れるな!裂空斬!」
クレストが剣を持ち回転して飛んでくる。
「抜きたくなかったんだがな」
アッシュが黒刀を抜きクレストを弾き返す。
「なんだその剣は」
クレストが体勢を立て直しアッシュの黒刀を指差す。
「見ての通り譜陣だよ。この剣には譜陣が刻んである。悪いがこの先は教えられないな」
「なら力ずくでも訊く!」
「アッシュ。お前」
「あとで教えてやる。今はこの場を終わらせるぞ」
「わかった」
フォレストとクレストの二人が走る。ルークとアッシュも走る。
「鳳凰天駆!」
「閃光墜刃牙!」
大技同士がぶつかり合う。だが、
「ここまで…か」
「くそ…が」
フォレストとクレストが倒れる。
「行くぞ!ルーク」
「でもこいつら」
「ほっとけ!」
アッシュはルークを引きずるようにダアトへ入った。
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