祭囃しの物語
□肆
1ページ/4ページ
◇開幕◇
新たにはじまる世界
いつの間にか、カケラの世界。
ボクの記憶の世界に戻って来た。
彼女≠ェ起こしてしまった過ちとは、
大切なヒトを信じられなかったこと。
彼女≠ェ起こしてしまった惨劇とは、
内なるモノに屈してしまったこと。
彼女≠ェ弱かったから起きてしまった
過ちと惨劇。ボクは幾度も繰り返した。
ヒトを信じることが出来ず、ただ見ているだけの傍観者になり繰り返した。
彼女≠ニ同じなんだ。
『でも、貴女は違う。貴女にはこれからの世界が待っている。惨劇を、運命を打ち
破る世界がこれからはじまる』
これからはじまる世界。
ボクは仲間を守られるだろうか?
ボクは仲間の為に戦えるだろうか?
貴女がそれを望むなら
貴女は守ることが出来るでしょう
戦うことが出来るでしょう─────
振り向けば、彼女≠ェ立っていた。
過去のボクであり、ボク自身。
そしてきっと、ボクの御先祖様。
「ボクは戦いたくなんてなかった。
でも、大切なヒト達を傷付ける者とボクは戦わなければならない」
貴女ならきっと大丈夫ですよ
私は貴女の内にいます─────
『私≠ヘ貴女の傍にいる。ずっと、貴女の傍にいる。貴女は一人じゃない』
ボクは、一人じゃない。
彼女≠ェいる。
私≠ェいる。
同じ惨劇を見てきたモノがいる。
負けられない。
繰り返される惨劇、非道な運命、仲間を
傷付ける者……………
ボクは負けない。
守ってみせる、守る為に戦う。
.