皆殺しの物語


□弍拾玖
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アナタハ雛見沢ノ鬼ヲ継グ者
アナタハ鬼ノ村ノ贄トナッタ
ソノ身ニ鬼ヲ宿シ全テヲ拒絶スル











―――――そなたには魔女としての素質がある。ベルンカステル卿やラムダデルタ卿もそなたのことを大変気に入っているようだ」≫



≪「この子に近付かないで、異端の存在。私≠ヘこの子を守るわ。お前達のような存在と関わらせたりしない………!!」≫



≪「その態度は気に入らないが、そなたもまた魔女として申し分ない程の素質を持っている。このままにしておくのは、つまらぬなぁ………、妾がそなた等を魔女にしてやろう」≫











アナタハ死神ダッタ
ヒトヲ殺スコトガ快楽ダッタ
デモアナタハ嘆イタ
イツモイツモ謝リ続ケテイタ











―――――もう、謝る必要はない。私が、お前の罪を共に背負おう。お前の罪を、私が許そう」≫



≪私を、許すと言うの………?私は鬼≠ナ、ヒトを殺しヒトとは違う存在なのに、共に罪を背負うと言うのですか?」≫



≪「お前は、清く正しい心を持っている。鬼≠ナはない、ヒトなのだ」≫











アナタハ出逢ッタ
運命ヲ変エル存在ニ
ソレデモアナタハ運命ニ抗エナカッタ











「それは、ひとつの【世界】の選択肢に過ぎなかった。簡単に変えることが出来る。
願い、信じれば、思うがままに変えることが出来る。貴女は、【この世界】でそれを学んだ―――――











貴女はもう独りではない。
恐れることは何もないのです。

【この世界】には『仲間』がいます。
【別の世界】へ廻っても、そこには貴女を支えてくれるヒト達がいます。



貴女にはいくつもの選択肢がある。
それでも貴女は、その道を選ぶのですか?
険しく、苦しい道を進むのですか?





貴女が選んだ道を変えることは、貴女以外の誰にも出来ません。

貴女は信じた道を、歩めばいい。
貴女が選んだ道を後悔することがあっても進み続ければ、いつかそれが正しい道だと思える日が来ます。

振り返らないで。
前を向き、歩み続けて―――――











「どうすればいいのか答えは簡単。でも、選択して決めるのはいつも自分自身なの。自分以外の誰にも決められないわ、わかるわね?」










さぁ、目を開けて。
貴女が選んだ道を彼等に伝えて。
貴女はひとりではない。
彼等がいる、『仲間』がいるのです。

これは別れではない。
一度深く結ばれた縁は消えたりしない。
【次】に逢う時、また笑い合えるように、今の気持ちを彼等に伝えて。



さぁ、目を開けて―――――
















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