皆殺しの物語


□伍
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◇指輪◇
託される意味、想い















歴史と伝統を受け継ぐ証。
それは、初代ボンゴレファミリーの中核だった7人が後世に残した指輪。

その指輪が綱吉をボスとする、6人の部下の手に渡った。








「10代目!!ありがたき幸せッス!!!!」



「(めっさ喜んでるよ!!)」








既に6つある指輪のうち、目の前の2人に指輪が渡っていた。








「獄寺のリングは『嵐のリング』、山本のは『雨のリング』だな」








リボーンに言われて比べてみれば、わかりずらいが表面に刻まれている紋様が違う。
綱吉のリングは、形も少し違っていた。








「なんだ………?嵐とか雨とか……………天気予報?」








綱吉は首を傾げた。
リボーンがその疑問に答える。








「初代のボンゴレメンバーは、個性豊かなメンバーでな、その特徴がリングにも刻まれているんだ」










初代ボスはすべてに染まりつつ
すべてを飲みこみ包容する
大空のようだった
故にリングは『大空のリング』










「そして守護者となる部下達は大空を染めあげる天候になぞらえられたんだ」










すべての洗い流す恵みの村雨
『雨のリング』





荒々しく吹きあれる疾風
『嵐のリング』





なにものにもとらわれず
我が道をいく浮雲
『雲のリング』





明るく大空を照らす日輪
『晴のリング』





実体のつかめぬ幻影
『霧のリング』





激しい一撃を秘めた雷電
『雷のリング』










それぞれのリングが意味を持ち、ボンゴレの証として継承されてきた。

そこには想いがあり、絆がある。
それはまだ、先の世界の話―――――















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