罪滅しの物語


□弍拾玖
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手にしていたカケラを手放し、ボクは梨花と向き合った。
ボクはまた雛見沢の外で、運命を打ち破るためのカケラを探す。【次の】雛見沢へと向かう梨花とはしばらく御別れだ。








「ボクは運命に立ち向うことを諦めない。だから、梨花も決して諦めずに運命に立ち向かって。必ず、必ずカケラと共に雛見沢へ帰るから」



「えぇ、圭一のように運命に抗うわ」








強い意志は運命を動かし、未来を変える。
ボク等が戦うのは、その強い意志。
そして、その意志の正体。








「ボクは負けないよ」



「私は抗うわ」








運命に屈しない。
惨劇と戦う。

みんなに笑っていて欲しいから。
その願いを叶えるためならば何でもする、何でも出来る。










世界は終わらない。
世界は廻る。

それがボク達。











非道な輪廻と血塗られた惨劇の舞台へと、ボク等は再び舞い戻る。

しかし、この物語は閉じられる。
幕は下ろされ、終幕を迎えたのだから。
カーテンコールはもうない。
物語は全て語られた。





ボク等は学んだ。
そして得た。

それが全て、次の世界で真実を導くためのカケラになってくれる。










「偶然≠ネど、ヒトにはありはしないのよ。出逢いはいつだって必然=v










声が聞こえた気がした。
暗闇の中で救い上げてくれた、ボクと同じで違う。私≠フ声が。

しかし、ボクは【次の世界】へ廻った。
彼女が何を伝えたかったのかボクには理解することができなかった。



さぁ、いこう。
【次の世界】へ―――――

ボク等はこの世界をカケラに変え、後悔することもせず、前へと進むのだった。















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