二人のオアシス。

□スネイプVSシリウス
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セブルスだった。

「やはり、我輩のところに来たな。」
「そんな・・・。ハリー、おいで!」
「ヤ!セブがいいの!」

完全に思考までもが幼児化されているハリーに、こう言われては、さすがのシリウスも認めざるおえないだろうと思ったのだが、なおも食い下がった。

「おいで!」
「い〜やっ!」
「ハリー・・・。」
「シリウス。もう認めなよ。」
「いやだ!」
「はぁ〜。じゃあ、僕がハリーに質問するよ。これで、諦めると思うから。」
「・・・。」

僕はセブルスに抱っこされたままのハリーに言った。

「ねぇ?ハリー。」
「なぁに?」
「ハリーが大好きなのは、セブルスとシリウスどっちだい?」
「セブルス!」

即答だった(笑)

「どうして?」
「わかんない。でも、すきなの。でね、セブルスにだっこされるときもちいの。」
「安心するってこと?」
「うん。」

これで、シリウスも諦めたのか、項垂れてた(苦笑)

「シリウスの完敗だね。」
「そうだな。これで、諦めるだろ。」

セブルスは、小さなハリーを抱きながら満足げに微笑んでいた。


「何故だ…。」
「シリウス。」
「リーマス…。」
「ハリーはセブルスを選んだんだ。理由は分からないけど。」
「その理由が知りたい。」
「なら、ハリーに聞いてみたら?」
「…。」

シリウスはハリーに近付いて行った。

「ハリー。」
「シリウス、どしたの?」
「あー、なんで…そいつなんだ?」
「わかんない。」
「はぁ…。」
「ブラッグ。ハリーをもとに戻してから聞いてみろ。」
「…くっ。」

ハリーに薬を飲ませて、もとに戻した。

「ハリー。」
「セブルス。僕素直だった?薬飲んでる間の事は、朧気にしか覚えてなくて/苦笑。」
「素直だったぞ。」
「そっか。」
「あー、ハリー。」
「何?シリウス。」
「何で、そんな陰険根暗野郎が良いんだ?」
「何でかなぁ…。気が付いたら好きになってた。セブルスの隣は凄く居心地が良いんだ。それに、セブルスは優しいし、僕を大切にしてくれてる。だから、セブルスがいい。あっ、あと。」
「あと?なんだい?」

シリウスが絶句してるから、俺が聞いてあげた。


「あと、ずっと一緒にいたいって思える人だから。likeじゃなくて、loveで…好きだから。」
「だってさ。シリウスに勝機は無いね/苦笑。」
「…。」

シリウスは暫く、フリーズしてた。

「シリウス。」
「ハリー……。」
「僕、シリウスも大好きだよ。でも……。」
「LOVEじゃない、か?」
「うん。シリウスは、家族だから。僕にとって、シリウスもかけがえのない存在なんだ。だから、大好きな二人が喧嘩ばっかしてたら、悲しい。」
「ハリー。」
「それに、シリウスにはリーマスが居るじゃないか。」
「リーマスが?」
「うん。いままで、ずっと一緒に居てくれたのは誰だい?」
「リーマスだ。」
「だろ?」
「だが、リーマスだって俺のことは……。」

そこで、リーマスがシリウスに抱きついた。
「僕がシリウスのこと、LIKEで好きだと思ってるの?」
「リーマス?」
「僕は、LOVEだよ。じゃなきゃ、ずっと匿ったりしないよ。」
「そうか……。」


シリウスとリーマスが、何かいい雰囲気になってた。

「セブ、もうこれでシリウスと喧嘩しないよね?」
「まぁ、な。」
「セブルス!」
「分かった。ハリーが悲しむなら、もうしない。」
「絶対だよ!今度喧嘩したら、一生口聞いてあげないから。」
「それは、困るな。」
「じゃあ、仲直りの握手してきて。」
「あぁ。」

セブルスが、シリウスのところに行った。

「あ〜、ブラッグ。」
「なんだ?」
「今まで、大人気なかった。悪かったな。お前も、ハリーの大事な家族だ。ハリーの家族は我輩の家族と同じ。ないがしろにして悪かった。」
「俺も、ハリーの気持ちに気づいていながら、諦められずに、ひどいことを言った。悪かった。」
「これからは、喧嘩はしないようにしよう。」
「そう、だな。だが、たまにはしてもいいだろう。家族でも、喧嘩はする。」
「ハリーが悲しまない程度にしようではないか。」
「だな。」
「友好の握手をしよう。」
「そうしようか。」

二人が、固い握手をしていた。

これにて、一件落着……かな?



END.
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